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▼プロフィール
上原隆(うえはら・たかし)さん
1993年 早稲田大学人間科学部 卒業
レコード会社を経て
2000年 9月 インテリジェンス入社
現在 「OPPO」サービスディビジョン事業推進部マネージャー
兼 人事部新卒採用グループマネージャー

 2000年9月に誕生した株式会社オポチュニティ(現在は株式会社インテリジェンス「OPPO」サービスディビジョン)の創業メンバー。現在は、日本最大級のアルバイト情報検索サイト「OPPO」のプロモーション担当としてラジオやイベントで活躍されている一方で、新卒採用マネージャーとして全国を駆け回る多忙な日々を送っている。




 「Win-Win-Win……の関係を築くことを目指したい。きれい事に聞こえるかもしれないけどね。」
 と笑いながら答えてくれた株式会社インテリジェンスの上原隆さん。
 新卒採用マネージャーに、OPPO(※アルバイト情報検索サイト「OPPO」により企業のアルバイト採用をサポートする事業部)のプロモーション、キャリアカウンセラー育成のトレーナーと何役もこなし、ハードな毎日を送っている。その一方でインテリジェンスの枠を超えたライフワークとして、学生とのコラボレートイベントや就職相談、研修などで夢を具現化するサポートを行っている。
 インテリジェンスでは昨年度、最も優れた仕事をした社員に贈られる“イカした仕事大賞(通称イカ大)”が創設され、1200名の社員から初代グランプリとして上原さんが受賞。上原さんは現在インテリジェンスで最もイカした社員である。

 2時間という短いインタビュー時間では、上原さんのチャレンジしてきた事のすべては聞ききれなかった。1日中、上原さんの話を聞いていたいと思わせるほど、楽しくて学ぶ事が多いインタビューだった。

―― 2004年イカ大グランプリを受賞している上原さん。私はインタビュー前から、イカ大受賞の経緯について知りたかった。

>>イカ大受賞のきっかけとなったプロジェクトはなんですか?

 映画『踊る大捜査線2』とのタイアップですね。
 OPPOはアルバイト情報サイト。そこにレアバイト(希少価値の高いアルバイト)を創出することでユーザーへの認知度拡大を狙いました。今回、歴代興行収入1位(実写)になった「踊る2」におけるプレミアバイトを起案、実施に成功したのです。具体的にはプロデューサーとの座談会や完成披露試写会スタッフ、もちろん湾岸署のエキストラも(笑)。マスコミによる制作発表の2ヶ月前に情報を入手、翌日速攻アプローチ。苦戦しましたが何とかタイアップに結びつけました。

>>『踊る大捜査線2』とのタイアップは簡単に取れるものだったのですか?

 「簡単な仕事だったらみんなを代表してグランプリなんかいただけないよー。周囲もレベルの高い仕事してるんだから(笑)。」
 実は1年半前から企画を練って準備ができていたので、情報が入った時は「きたーーっ」って感じで全身にしびれが走りました。しかし実施までの道のりは「前例がない」の一辺倒。何度も壁にぶちあたりましたね。サイトの知名度も当時弱かったし資金力もない。しかもこちらの一方的な提案をすぐに受けていただけるほど世の中甘くない……。
 「ところであんた誰?」ってあっさり却下された日も(笑)。
 でも成功する自信はありました。明確に成功イメージを描いていましたし、提案内容がお互いのWin-Winになるよう練り上げてました。そもそもダメだと言われたらどこがダメかをヒアリングし、それを修正し、高いレベルのWin-Winになる企画に高めていけばいい。それだけのことです。
 最初は困難でも積み重ねによって徐々にその壁は越えられると改めて学んだ仕事でしたね。

>>やはりそのタイアップの大きさが高く評価されたのですか?

 確かにそれもありますね。
 投資効果は3億円以上と言われましたし、実際このタイアップによる目に見える効果も出ました。応募数・案件別のアクセス数などユーザー獲得の指標においてすべて新記録を更新したんですよ。タイアップまでのプロセスもそうですが、ビジネスでは結果につなげることが大事。その辺も評価につながったでしょうね。ただ、誤解しないでほしいのは派手な仕事だったから選出されたのではないということです。見た目は派手に見えるけどその過程は地道な努力の積み重ねに過ぎません。逆に評価されたのはそっちの積み上げの大切さを社員が理解していたからだと思っています。

―― 物事がひらめく瞬間、スイッチが入った瞬間「ビリビリビリー。」と電撃が走るという上原さん。前例がなく、誰もができないと思うような事も難なくやり遂げてしまうパワーは圧巻だった。その原点となっているものはなんなのだろうか……。

>>上原さんがインテリジェンス入社前に一番印象に残っている出来事はなんですか?

 「ドミノ倒し世界記録に挑戦した経験ですね。」
 レコード会社を退職してモラトリアムに入った頃、例の「ビリビリーッ」が来たんですよね(笑)。オーディションを受けて400名から38名に選抜。チームリーダーとして真冬の青森の体育館で1ヶ月の合宿生活を送りました。その時のメンバーや自分自身との本気の格闘が今の自分の土台になってるのは否めません。「世界記録」っていうとさっきの「踊る2」と同じく一見派手に見えるけど、ほんとに辛かった。まさに「死闘」と呼んでもよかったんじゃないかなぁ。

>>どのような死闘だったのですか?

 「う〜ん、今後の人生でドミノ合宿を超える辛い経験はないんじゃないかと思えるほど過酷だった。」
 マイナス6度の気温の中、雪に埋もれた体育館で1日20時間×1ヶ月、ドミノを立て続けたんです。本番直前最後の6日間はほとんど寝なかった、というより寝られなかった。目を閉じた瞬間に今まで立ててきたドミノが「ザザザーーーッ」と倒れる音が聞こえ、一瞬で飛び上がってしまう。わずか7mmの間隔で細かく立てていくドミノ。その総数180万個。一瞬も気を許すことのできない時間を何夜過ごしたことか。「集中することの難しさ、素晴らしさ」を学びまくった1ヶ月でしたね。

>>ドミノを立てていて諦めたり、イヤになったりしなかったのですか?

 「1日に何回思ったかわからないくらい前が見えなくなったよ。」
 体験したことのない寒さに加え、疲れやあせりからくる喧嘩、脱走……、内的にも外的にも世界一を阻む要因がたくさんありました。そんな中での作業は肉体的にも精神的にも自分や周囲を追い詰めていきました。1つの作品が仕上がり、みんなで喜んだ5分後に作品が崩壊。そしてメンバー間での喧嘩、あきらめ……の繰り返しに、リーダーとしてどうやってこのチームを1つにしていけばいいのか悩みましたね。期間も決まっていたし、ゴールデンタイムでの放送も決定していた。ドミノを立てること以外にもいろんな役割を担っていて日々の立ち振る舞いひとつでも切り替えが大変でしたね。

>>どのように38人をリーダーとしてまとめていったのですか?

 まず、38人の話をすると、全員の個性が違う! 非行歴・暴走族歴、いいとこ育ち、オタク系。いろんな人がいたんだよね。よくもこんなバラバラなメンバー集めたなと感心するくらい。振り返ってみればオーディションも5次審査くらいまであったな、と(笑)。
 まずはリーダーとして引っ張っていくというより、ここまでの生きてきた背景が違いすぎたので全員の価値観を理解することから始めましたね。

 初めの頃は「お前をリーダーなんて認めねぇー。」とか面と向かって言われるし、脱走はあるし、喧嘩はそこらじゅうで起こってるし、「ドミノどころじゃないメンバー」に先が不安で仕方なかったね。だけど、このままだとチームは前に進まない。とにかく一人一人と話し合いを続けました。風呂場で背中流したり、帰り道一緒に帰ったり、時間を見つけてはみんなと話し合いました。
 そうする中で1つの事実が見えてきたんですよね。
 いろんな背景を持った価値観の違うメンバー。そんなメンバー全員に共通していた大きな1つの目標、それは「世界新記録を立てたい」ということだったのです。
 それからは全員で目的の再確認を行い、喧嘩とか、いざこざがあっても「そのことが世界記録を樹立することになんの関係があるのか?」と考えることで、徐々に全員の気持ちが喧嘩や脱走から「全員の夢=世界記録更新」に向かっていくようになり、心がひとつになっていきました。お互いが助け合い、励ましあい、時に喧嘩になるけれどそれはお互いの夢に向かうためのやさしさ・厳しさから来るものに変化していました。この経験を通したことから私の中の大きな軸として、「大切な人が大切に思っていることを大切にする」ことが生まれました。生まれも育ちも考え方も違う仲間だからこそ相違点を尊び、相手の大切にしていることを大切にすることが大切なことだと。

>>ドミノを通じて得たものはなんですか?

 今話したことに加えると、「自分やチームの能力には限界がない」ってことかな。
 お互いが本気でぶつかればぶつかるほど葛藤は起こる、でもそれを乗り越えて突き詰めると相乗効果に変化する、その瞬間を何度も何度も味わえた素晴らしい体験になりました。
 
 「ドミノはオレの原点なんだよね。」
 
 実はこの冬、その青森の体育館に行ってきたんです。
 あの日と同じ大雪の中、誰もいない、静かな体育館のフロアに立って1ヶ月を思い出し涙があふれました。自分自身との戦い、仲間や街の人たちとの友情。自分にとっての大きな財産。それは今も毎日持っているドミノに込められていますね。

―― 上原さんはドミノ以外にも多くの事にチャレンジしていた。本当に話を聞いていて飽きることが全くないくらい豊富な話題を持っている。私は、そんな上原さんの将来の夢は何なのか、ワクワクしながら聞いてみた。

>>上原さんの将来の夢はなんですか?

 「非現実的なんだけど、世の中の多くの人、特に大学生全員と1対1で語りたい。」
 大学生って人生の中でも大きな成長期、また就職活動は人生の大きな岐路。多くの人に会って影響を受けたり、人生の感性が豊かに磨かれてる時期だと思うんですよね。そんな大学生の後輩たちを応援したいんですよ。応援することを通じて自分自身が学ぶこともすごい多いっていうのもあるけど。大学生ってまだ無限の可能性に満ち溢れてるわけで、どんな人からも学ぶことがあるって思ってるから。

 「オレって変態だって言われるんだけど、人との出会いにしびれるんだよね(笑)。」

 すぐ人のこと好きになって、その人の「良いところを学びたい。ダメなところも一緒に改善する手伝いがしたい。」と思うんだよね。

―― 私はこのコメントを聞いて、失礼ながら、上原さんを「変態」というのも一理あると思った。しかし、“変態というよりも偉人”という言葉が似合う。自分の仕事だけでもハードなのに、少しでも時間があれば学生と飲みに行ってアドバイスを贈る。
“たまに学生と飲む”ならばわかるが、上原さんの場合は“たまに”ではなく“時間のある限り”なのだ。私には考えられない。


>>最後になりますが、就職活動生に対してメッセージをお願いします。

 「本気でやること!!」
 友達作ろうとか、いろんな会社見た方がいいとかたくさんあるんだけど、あえて言うなら「本気でやろう!」って事でしょうね。
 毎年多くの学生を見てて残念なのが、受身の人が多いんですよ。エントリーしたから取りあえず説明会でも行ってみよっか……。そんな気分で行った説明会は大体つまらないんですよね。だから説明聞かないで眠ったり、他のこと考えてたり。「何を学んだの?」って聞いても「特に学ぶことなかったっすよ。」って答えるんですよね。学ぶことないのなら本当に時間の無駄。だったら、友達と飲みに行ったり、彼女と遊んでたりすればいい。
 目的を明確に持っていればその事態は避けられるんだよね。すべてが学びに変わる。
 説明会によっては眠い時も、つまんない時もあるでしょう。だけど、せっかくの機会なんだからちょっとでも吸収して帰らないともったいないですよね。何のためにそこに足を運ぶのか? 考えながら行動しましょうね!

 学ぶときは学ぶ、遊ぶときは遊ぶ。メリハリが大切ですよ!

 世の中の大学生全員と1対1で話していろんな人の生き方を学ぶことが夢と語る上原さん。
 私は10年後20年後も上原さんが学生相手に語っている姿が思い浮かぶ。
 今後いったい上原さんを慕う学生はどのくらいになるのだろうか……。
 何千人? 何万人? 何十万人?
 「絶対基準を下げない。やるって決めたらやる。」という男らしさ。
 そして、「大切な人が大切に思っていることを大切にする。」という気持ち。
 そんな上原さんの魅力が学生を惹き付けているのだろう。

 楽しいインタビューありがとうございました。




記事執筆:平山大介
インタビュー:平山、新治、仲井
インタビュー日:2005年2月23日

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