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▼プロフィール
塙大亮(はなわ・だいすけ)さん 28歳
2000年  慶應義塾大学総合政策学部卒業
株式会社学情に就職

入社以来、営業職を中心に活躍をしている。現在は営業戦略室主任を務めるのと同時に、人事として新卒採用も行なっている。 




 ボタン全開のスーツで、礼儀正しい名刺交換。さすが、営業マンだなと思っていたら、質問の答えはイエスかノーできっぱり。
 「なんか今の就職活動のやり方に非常に疑問を感じるよね。学生は枠にはめられたやり方に“全てを任せすぎてない?”って思うんだよね」
 そのサバサバとした口調には一瞬びびってしまう。でも、目の前にあるペットボトルを両手でいじるやんちゃな一面もある。

 今年の春で入社6年目を迎える株式会社学情の塙大亮さん(28)。
 学情といえば、「就職博」が一番なじみ深い。就職サイト中心の就職活動になっている現在、学生と企業との間を仲介している会社の一つが学情だ。

企業のにおいってあるじゃないですか。
こいつすげぇと思える人がたくさんいましたね。

>>なんで学情に入ろうと思ったのですか?

 なんでかな……。今でも何でかなってよく思うんですよね。
 当時、他の会社の選考がどんどん進んで、そのままその会社に行ってしまおうかなと思ったこともあったんです。でもね、僕、面接のどこかで必ずケンカになるんですよ。それがたいてい人事部長とか、取締役とかでね。その時に、僕は大手に行ったら、きっと自分のパフォーマンスを出すことよりも、その他の様々なしがらみにパワーをそそぐのかもしれないなと思いました。だから、雁字搦め(がんじがらめ)にされるんだろうなって思って駄目だと思いました。

>>なんでケンカになっちゃうんですか?

 理屈の通らないことを言うから。
 例えば、何でもいいから会社の欠点を言ってごらんって言われて、言うと「そこまで言われる筋合いはない!」とか言われてね。何でもいいって言ったじゃないですかってケンカになるんですよ。

>>御社の面接ではケンカにならなかったのですか?

 ならなかったですね。うちの会社の面接って7回も8回もおこなうんですよ。最後に創業者が出てきて、うちに決めないかって言われて「嫌だ」みたいなことを言ったけど。でもまたそこから3回ぐらいやって、結局最後はここに決めましたね。
 企業の匂いってあるじゃないですか。単純にこの人すごいなと思えるようなハングリー精神を持った人がたくさんいましたね。でも、そのすごいなっていうのはかなわないなっていうんじゃなくて、価値観が似ているなっていう人です。どうしたらこの人に勝てるかなとか、一番じゃないけど、どうしたら一番になれるかを常に考えている、野心だとか、ベンチャー精神が自分と似てる気がしました。ここなら自分のわがままを聞いてくれる環境であると判断できたんですよ。
 だから、明確なものはまだなかったのですが、何か大きいことをやろうと思いました。それに、自分よりもわがままでとんでもないことをたくらんでいる人が必ずいると確信できたので、ここなら暴れても最後の最後は誰かがブレーキかけてくれるんだろうなって思ったんですよ。

―― 学情はもともと28年間前に出来た広告代理店。当然ながら、塙さんも人材業界ではなく、広告屋として就職した。

>>ずっと広告をやりたいと思っていたのですか?

 やりたかったですね。毎日同じ日を迎えたくなかったんですよ。僕ね、辛くても、忙しくても、寝なくてもなんでもいいんですけど、何かが毎日おきてないと嫌なんですよね。そんなイメージが広告屋だったんです。広告って全てのコミュニケーションを司るビジネスじゃないですか。学生と、採用している企業と、社会、これを結びつける為に、間に僕らが入っていく。だから、今は人材ビジネスかもしれないけど、やってることは広告で、あくまでも僕は広告屋なんです。

――人と人、人と物。その間に入って媒介する。そこに発生しているコミュニケーションを司るのが広告だと納得できた時、塙さんが発する“広告”と言う言葉の重みを感じた。

>>そんな塙さんはどんな学生時代を過ごされていたのですか?

 勉強してた。
 勉強っていっても、社会勉強。あ〜正直、うちの大学って単位とるのが大変だから学問もやってたかな。でも、世の中のことを常に考えていましたね。新聞を見ていて、なんでこんなことが起こるんだろう。俺ならこうするのになとか、お前ならどうする?って、必ず出てくる疑問には自分や人に聞いて回答するようにしていましたね。

>>じゃあ、塙さんから見て、今の学生ってどう思いますか?

 つまんない人が多い!
 思い切りがないよね。見た目もなんか普通?でしょ。
 頭いいなって人はたっくさんいるよ。でも、面白いな〜って人が最近減ったね。
 まじめな子達っていうのはきっとはじめからうまいことやるとは思うんですよ。でも、伸び代はどれだけあるかな。面白いかな〜って思う子はちょっと火をつけてあげるとドカンと伸びたりして。そういうポテンシャルを感じる人が減ったかな。

――気がつくと、面接時のどことなくかしこまっている自分を思い出していた。確かにそうかもしれない。
 じゃあ、塙さんの思い切りのよさはどこからきているのだろうか。自分にはない何かが知りたくて仕方がなくなってきた。


>>今まで手がけてきた仕事の中で一番面白かったと思うエピソードはありますか?

 広告屋として単純に僕がやっていて面白かったのは、ある合併する会社に、さよならパーティーをやろうという提案をして、そのパーティーの企画を一からやったことですね。都内の某ホテルの一番大きい会場を借りて、メインはゴスペルコンサートをする企画をしました。最初から、一つずつコンテンツを決めたり、ミュージシャンの手配をしたり、プランニングを一通り全部やったのが面白かったですね。

>>お話をお聞きしていると、色んなことができるお仕事なのですね。

 いろんなことを自分で作り出すことはできます。何でもそうだけど、自ら機会を作っていかないと。それができなかったら止まってしまうし、伸び代もなくなってしまうと思うんですよ。与えられた仕事は100%こなせてもおもしろくないよね。
 まぐろって、止まったら死んじゃうでしょ?あれと一緒。あんなふうに常に上へ向かって走り続けている人間が学情にはたくさんいるんです。

>>そのモチベーションを保っているのって何なんですか?

 人との議論かな。ハイパーフォーマーな人と話をする中で、いつも自分自身の物足りなさを感じていますね。そこで止まるのは簡単だけど、それじゃあかっこ悪いでしょ。だから自分自身をとことん成長させたいと思うんですよね。自分自身のパフォーマンスをあげていくことがモチベーションの維持につながっているんでしょうね。

 素の自分ってどんな自分なの?
 普段からどれだけぶっちゃけてるか。

>>では、就職活動生に対してアドバイスをお願いします。

 素を出してみてって言って、そこで出せる人っていないと思うんですよ。偽っていると言うけど、実はそれが本当の自分なんだと思う。仮面をとってと言ってもその場でとれないでしょ?普段からどれだけ素を出せる訓練をしてるかなんだよね。
 要は、素の自分ってどんな自分で、どんな顔しているか知ってるの? ってことだと思うんですよ。
 だから、「面接官の前だからって改まるなよ!」って言いたいですね。自分の働くべき会社って、単純に合うか合わないかだから。合わなかったらしょうがないから次受ければいい話であって、びびる必要なんてないんです。だって、今さら性格なんて変わらないし、緊張してしゃべれなかったらしゃべれないんだよ。本当はちがうって思うのはウソウソ。それが、本当の自分なんですよ。

――「面接官の前では改まるな、素の自分でいろ」何十回として聞いたことのある言葉だ。でも、その言葉の本当の意味が分かったような気がした。飾ることのない、素の自分って……。 素の自分に早く気づき、自信が持てるようになることが大切なのかもしれない。

>>人材業界を志望している学生に対して伝えたいことはありますか?

人材ビジネスに興味があるというと、人助けをしたいだとか、人の役に立ちたいかという、若干ボランティア精神が入っているような気がするけど、あくまでもビジネスなんですよ。コミュニケーションを司るビジネス。でも、世の中の全てを動かしている人を扱っているという点では、こんなに社会性が高いビジネスはないと思うんですよね。そういう部分では誇りに思っています。
だから、“勘違いして、人材ビジネスを見ない方がいいよ”って言いたいですね。

今ある就活のやり方に、全てを任せすぎてない?
「何の為に大学に行ってるのか」


――余談ですけど……といって切り出したのは、就職活動のインフラを作っている業界にもかかわらず、そのインフラに「全てを任せすぎてない?」という言葉だった。

「余談ですけど…、なんか今の就職活動って、僕らも悪いけど、学生も企業も考えるべきところたくさんあって。ナビにエントリーして、セミナー呼ばれて、面接を受けて、何月かになると内定がでて、結局それが就職活動なんだよね。何をわかってんの?企業は何を見せてるの?それをつくってるのは誰なの?それは僕らなんだけど。
そのやり方に非常に疑問に感じるよね。結局3年で3割の新卒がやめて、どうすればいいんだろうっていつも考えさせられる。
でも、それが今の時代にマッチしたやりかたかもしれない。で、僕らが、それをビジネスベースで考えすぎてるかもしれない。学生はもっと自由に動きたいのかもしれないし、もっと深く知りたいのかもしれない。だけど、企業は見せる部分の線引きをしているのかもしれない。そのインフラを作っているのは僕らだけど、もっとそのやり方を変えていかなくてはならない。で、学生は学生でそのやり方に全てを任せすぎてない?と思うんです。

自分の視点という部分でもそうだし、教育でもそうだし、与えられたことに回答するということでしか満足感を得られていないというか。
“何の為に大学に行ってるのか”っていう話なんですよ。自分が何がしたいのかを見つけたり、この人すごいなって思う人を探したりすることが大切なことで、そういう全てに関心がなくなって、のべってしてると感情すらなくなってしまうと思うんだよね。それが素の自分になってしまうんですよ。」

取材後、インタビュー終盤にでてきた思わぬ余談が胸に響いていた。
「就職活動にやり方はない」という言葉はまさにその通りなのかもしれない。そして就職活動生はそのことを本当は頭のどこかでは分かっているのかもしれない。でも、実はその枠を破ることはとても勇気がいることなのかもしれない。
そう、気づかされた口調はごく自然体だった。その熱い思いは社内の雰囲気に対しても共通する。
「社内はもっと競争心があっていいんじゃないですか?会社で和む必要なんてないですからね。その代わりお客さんのところで和んだりしますけど」
自分の本質をさらりと語れる塙さん。異端児たる面が光るのも、本当の自分の素顔を知っているからかもしれない。



記事執筆:仲井 亜紀子
インタビュー:仲井、畑野
インタビュー日:2005年1月27日

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